みなし弁財規定が有効になるためには、さまざまな条件を満たす必要がありましたが、現在では 改正貸金業法が施行されたことにより廃止になりました。

みなし弁済規定

 

みなし弁済規定が適用される要件

みなし弁済規定が適用される貸主に対して、利息制限法に基づく引き直しをして不当利得を返還請求することは出来ません。

 

みなし弁済規定が適用されるには、次の要件をすべて充たしていることが必要です。

 

  • きちんと登録を受けている貸金業者からの借金であること

未登録の業者については適用の対象外です。

 

  • 貸主が利息と認識して支払った場合であること

利息と認識して支払ったというのは、債務者が、この支払いは利息の支払いだ、と支払った場合です。
ですから支払った分が利息としての支払いなのか、元本に対する支払いなのか明らかでない場合や、正確な利息額があいまいである場合などは、みなし弁済規定は適用されません。

 

  • 借主が任意に支払った利息であること

これは、借主が自主的に自分の意思に基づいて支払った場合をいいます。
貸主から強制されて支払ったり、詐欺や強迫を受けて支払った場合はもちろん強制執行を受けた場合も、任意に支払ったとはいえません。

 

  • 支払いは現金や銀行振込などによって現実になされること

手形お金の代わりに物を渡しても適用されません。

 

  • 貸主が契約の際、借主に法律が定めた契約書面を渡していること

記載事項が欠落している場合、書類不備の場合は適用されません。

 

  • 貸主が利息を受け取る際は、借主に領収書を渡していること

 

  • 貸付の際に利息が手天引きされていれば適用される

 

 

これらすべての要件を充たしていなければ、みなし弁済規定は適用されません

 

また、貸付の際に利息が天引きされている場合は、これらの要件をすべて充たしていてもみなし弁済規定は適用されません。

 

みなし弁済規定が適用されない場合には、借主は、利息制限法に従って計算し直してくれ、という請求ができます。
制限を超えた部分の利息は、元本に対する返済に充て借金の残額を減らすこともできます。

 

また、計算のし直しで、元本すらも完済していることになれば、過払いの分を返してもらうこともできます。

 

 

 

みなし弁済規定も貸金業規制法の改正で廃止される

 

債務者にとっては不都合な規定だったみなし弁済規定が貸金業規制法の改正によって廃止されました。

 

これにより、払いすぎた分は当然に貸金業者から返してもらえることになりました。

 

ただし、みなし弁済規定が廃止されるのは貸金業規制法の改正案が施行されてから2年半以内となっていますので、注意が必要です。

 

 

 

債務者不存在確認訴訟を検討する

 

債務不在の確認請求というのは、自分には借金がないということを認めなさい、と請求することです。

 

借金を返済し終えたハズなのに、貸主から請求が続いているという場合や、これまでも述べてきたように、利息制限法に従って計算し直したら、計算上は借金はゼロになっているというような場合には、借主の方から、債務不存在の確認請求しておくのがよいです。

 

さらに、昔の借金が時効で消滅しているというような場合も、後腐れをなくすように、債務不存在確認請求をしておくとよいかもしれません。

 

訴訟

貸主に対しては、「すでに完済済みなので、今後一切請求しないように」や、「契約が無効なので債務は存在しない」という趣旨の文章を内容証明郵便で出しておきます。

 

それでも、請求を続ける相手に対しては、債務不存在確認の訴訟を提起すればよいのです。

 

万が一、調停が不調に終わったときには、最後の選択肢として訴訟を考えておかなければなりません。

 

債務不在書くに訴訟のポイントは、これまでの取引経過をどこまで開示させることができるかです。返済の過程が明らかになった後は、利息制限法に引き直した計算書を作成します。

 

もし、取引経過を明らかにする書類が見つからない場合は、業者に取引経過開示の請求をします。

 

訴訟では支払いの事実の立証を求められますから、引き直しの根拠として、領主書やカード利用明細書などの証拠を残しておくことが大事です。

 

それらに基づいた計算書を証拠として添付します。

 

なお、業者はおそらくみなし弁済規定の適用を主張してくることになると思います。

 

ですが、弁済規定が適用されるための要件は厳しいですから、債務者である業者側の主張が認められないこともあるので決してあきらめないで下さい。